M.T.さん(バイオ・医工学コース 学部3年)
S.N.さん(応用物理学コース  学部2年)
▼研修先     (吉信)・神崎研究室
▼研修テーマ 『生きた細胞の中でナノマシンを創る・操る』
       担当教員:神崎展先生 TA:T.I.さん(医工学研究科 博士前期課程1年) 
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                 (左)S.N.さん  (右)M.T.さん
―アドバンスでこのテーマを選んだ理由を教えて下さい。
M.T. もともと生物、特に脳や人の行動に興味があったので、生物と医工学を両方学べる神崎研のテーマにしました。学部選びの際も血は苦手なので医学部ではなく、理系なので心理学でもなく、工学を選んだ経緯があります。脳は電気回路に模倣して考えられるので、工学からだとそういうアプローチが出来たらと思いました。授業だと工学しか触れられないので、生物や細胞に絡んだ研究をすることで、生物と医工学と両方を勉強できています。
◎DSC_8383.JPG
M.T.さん
S.N. 医工学に興味があり、アドバンスの中から医工学のテーマを選びました。テーマ選びは直感で(笑)。「膜修復ってどんな感じなんだろう・・・。」と。生物の知識がなかったので、勉強したいなと思って。
◎DSC_8387.JPGのサムネイル画像
                       S.N.さん
―(吉信)・神崎研のテーマは『生きた細胞の中でナノマシンを創る・操る』ですが、具体的な研究内容を教えて下さい。
M.T. 細胞内のディスフェルリン(タンパク質の一種)を観察して、膜修復が機能している人とそうでない人の細胞の違いを観察しています。ディスフェルリンは膜修復に関与していて、細胞内にないと筋肉の修復が行われず、筋肉が衰退して体が動かなくなるので、普通の人には必ずあるものです。
最初は練習として顕微鏡で筋肉の細胞観察をして、得られた結果から先生と相談し、次にやっていくことを決めていきました。画像撮影して1枚1枚重ねて動画にして動きを追ったり、細胞内の小胞に色をつけて光を当て発光させてディスフェルリンの動きや位置を見たりしています。今はディスフェルリンがどういう部分にあるのか、どういう動きをするのかを観察したり、上手く機能してない人(筋ジストロフィー疾患※※等)の細胞と機能している人の細胞を比較したりしている段階です。
S.N. 今後は、ディスフェルリンの動く速度、活動量、出来ればどれくらい存在するかという量の部分も調べていきたいです。
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ガラスボトムディッシュに捲いた培養細胞の状態を顕微鏡で確認中
※ナノマシン:蛍光ナノ材料で細胞内を観察するもの。
※※筋ジストロフィー:骨格筋の壊死・再生を主病変とする遺伝性筋疾患の総称。多数の疾患が含まれるが、いずれも筋肉の機能に不可欠なタンパク質の設計図となる遺伝子に変異が生じたためにおきる病気。

―実験室へ通う頻度や研究の流れについて
M.T. 研究室は週2回行ってます。火曜日午前中は2人で集まり、水曜午前はN君、木曜午前は僕が行ってます。週にトータルで3~4時間くらいです。細胞が使える状態になるまで1日かかるので、僕たちが来る前日にTAの先輩があらかじめディッシュに細胞をまき、使える状態にしてくれています。
S.N. 今は顕微鏡を使って観察データをExcelにまとめて、速度とか平均をとってグラフにしたりしてます。こうなんじゃないかなという予想は立つけれど、たまたまなのかまだ解明できてなくて仮説の段階です。
M.T. 観察結果や仮説を先生やTAのIさんに話してアドバイスをもらってます。その後話し合ってどうするか決めています。
 ◎DSC_8412.JPG
顕微鏡で撮影した画像を解析中
―初めての研究活動を通して感じたこと
M.T. 始める前はもっとすぐ結果が出ると思ってました。アドバンスはお盆明けくらいからスタートして今、5か月になりますが、自分では頑張っているつもりでも、実際はなかなか進まないし、結果としては色んなものが得られている訳ではなく、実験で新しい発見が見つかったり、結果を出すのは時間がかかるんだなと改めて感じてます。
S.N. 自分たちや先生が予想したり、考えたりした結果と若干違うんじゃないかということもあります。思ったより結果が出るまで時間がかかり、難しく感じることも多いです。
 ◎DSC_8449.JPG
ガラスボトムディッシュ内の細胞培養液を実験用液に交換中
―経験してみて良かったことはありますか?
S.N. 学部2年だと授業で学生実験はあるけど、こういう本格的な実験はあんまり体験できないのでいいです。「研究が難しい」とか「結果がなかなかでない」ということを早く経験出来てよかったと思います。
M.T. 来年度は木下・大林・西研に配属予定なのですが、今経験していることがつながって、関連があるものを研究テーマにしてやっていけるかなと思います。木下・大林・西研は医工学に関連する分野でもあり、生物も扱う研究室なので、テーマ選びをする上で先に経験できたことが良かったです。医工学というと"超音波装置等、医者が使える機械を作る""画像処理をもっとよくする"などメカニックなものが多いのですが、それよりも生物のメカニズムを知るなど医学的なことが出来て、その分野で研究していきたいと感じています。

―最後にこれからアドバンスを検討しようとしている後輩に一言お願いします。
M.T. スクールには色んなことがやりたいと思って入ったので、実際に研究できる等、授業だと体験できないことができる所がいいと思います。授業では指針書があってそれに沿ってやっていくだけで、ある程度方法とか得られる結果がわかっているけれど、アドバンスでは自分で考えながらやらなくてはいけないので、大変だけどやりがいでもあります。あとは英語プレゼンテーションなどもあり、普段体験できないことなので、授業がつまらないと思ってる人は、自分から取り組めることが多かったり、新しい経験が出来たりするので、大学生活を頑張るモチベーションになると思います。
S.N. 悩んでるならやってみた方がいいと思います。僕は1年生の時にやりたかったけど予定が合わなくて出来なくて、2年生で始めるのを迷ってる時に1年生からスクールを続けている友人に誘われて始めました。今は思い切ってやってみてよかったなと思います。普段の生活だけだとモチベーションが保てないことがあるけれど、こういうことをやってるとモチベーションになるし、T先輩みたいなすごい先輩に出会えたことも収穫です。知識面も豊富で尊敬しています。
 ◎DSC_8476.JPG
実験前打ち合わせの様子
Tさん、Nさん、TA担当Iさん、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!
▼もっと詳しい記事が読みたい方はこちら(全文掲載)からどうぞ♪(TAからのメッセージも掲載しています)

早期卒業予定のため、スクール4年次プログラムを受講中の学部3年Kさんが国際学会を聴講した際の体験談を執筆してくれました!

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皆さんこんにちは.情報工学コース,乾・鈴木研究室所属のK.K.(学部3年)と申します.私は2018/10/31~2018/11/4の5日間,ベルギーのブリュッセルで開催されたConference on Empirical Methods in Natural Language Processing(EMNLP)を聴講してきました.この会議は,自然言語処理という研究分野の世界最大級のもので,今年は世界中から約2,500人が参加しました.

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私自身,学会に参加するのは国内外を含めて初めてだったのですが,今回Step-QIスクールにちょうどいい機会をいただいたことと,弊研究室の先輩方が多く参加するということが後押しとなり,聴講しに行くことを決めました.

結論から申し上げますと,今回この学会を聴講できたことは今後研究をしていくにあたって非常に為になるものになったと思います.口頭発表やポスターセッションの会場を回ることで,自然言語処理の広い分野の中でも,自分が興味のある領域に関する面白い研究を数多く見つけることができました.ここで見た発表が,卒論や今後研究していくテーマを決める上で大きな判断材料にもなりました.

学会の流れとしては,前半にチュートリアルとワークショップが開催されて,後半に本会議行われました.まず,前半の方からお話すると,チュートリアルで自然言語処理の基礎的な内容から話をしてくれるので,研究室の勉強会で扱っている話も出てきていい復習になりました.しかし,一方的に聞いている形式の講演だったので,途中で内容や英語の面でついていけなくなると,それ以降の話も分からなくなってしまうなど,初日から基礎知識や英語力の足りなさを痛感しました.

また,後半の方では,本会議の初日から自分の興味のある研究分野の発表があり,そこの発表を中心に聞きに行きました.私は卒業研究のために,自然言語と画像を両方扱う分野について勉強しており,分野の名前としては複数のモダリティを含む処理をすることから「マルチモーダル」と呼ばれています.自然言語処理におけるマルチモーダルと言うと自然言語と画像というイメージが強かったのですが,今回の発表を聞くとそこに音声も組み合わせたものも複数見られ,研究としては更に先に進んでいるんだということを実感しました.

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学会参加は初めてだったので硬い雰囲気なのかと思っていたのですが,参加者でスーツを着ている人は全くおらず(ジャージで招待講演をしている人すらいた),スライドの中にジョークが混じっていたりして,むしろ軟らかくて楽しい雰囲気でした.また,参加者はみんな名前と所属を書いた名刺を首から下げているのですが,所属を見ると殆どの人が知っているレベルの有名企業や有名大学が多く,改めてトップカンファレンスに来ているんだということを実感しました.学会会場はブリュッセル中央駅に近く,その周りに観光名所もたくさんあったため,学会の時間以外に色々と見て回ることができました.特に,学会の4日目の夜には博物館を貸し切ったパーティーが開催され,貴重な美術品を見ることがでました.

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学会期間中に現地で知り合った日本の企業の方たちとも食事に行く機会があり,色々なお話を聞けたり,私が学生ということでご馳走になったりして,それもとてもいい経験になりました.

本来はこの学年で参加することができなかったはずの学会に参加させていただいて,非常に貴重な経験をすることができ,今後のモチベーションになりました.学会聴講を勧めてくれたり現地でサポートしてくださった研究室の先生・先輩方,並びに参加の機会を与えてくださったStep-QIスクールのスタッフの方々に深く感謝申し上げます.

最後に,今後Step-QIに参加しようか考えている人のモチベーションにもなるかもしれないので,楽しそうな写真を掲載して終わりにしたいと思います.

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