研究室の概要 〜ご挨拶にかえて〜

 

東北大学電子工学専攻の藤掛でございます。本研究室のホームページへのお立ち寄り、ありがとうございます。

この研究室は、電子システム工学講座の画像電子工学分野を担うため、20128月1日に発足しました。ここでは、柔らかい有機素材を活用した人と情報の介在技術(ヒューマンインタフェース)に関する最先端研究と人材育成を推進しています。

 

大学研究室の社会的役割

 

近年、携帯電話や薄型テレビの出現が人々のライフスタイルを一変させたように、今後の情報化社会は、人と情報を結ぶ優れたヒューマンインタフェースの創出により、大きく変革される可能性があります。特に、人に優しい電子デバイスの出現は、情報ネットワーク技術の進歩と相まって、人と情報の距離を狭めていきます。言わば、人と情報、そしてモノとの調和です。その実現のためには、機能性の高い材料・デバイス技術を先駆的に構築していかなくてはなりません。

そこで本研究室では、ソフトマターと呼ばれる有機材料(液晶、高分子、有機導体・半導体、複合膜、ゲル、単分子膜など)の自己組織化現象を活用して、光・電気・機械・化学的機能を探求するとともに、それらを活用した種々のディスプレイや光・電子デバイスを創出する取り組みを進めています。このソフトマターは、構造が柔らかいことに加えて特性の制御性に優れるという特徴があるため、柔らかい電子材料・デバイス・システムを扱うフレキシブルエレクトロニクスの中核技術として、期待されています。その一方、視覚をはじめ五感に寄り添うエレクトロニクスは、今後、心地よい生活環境を提供するだけでなく、感動や想いを共有できる次世代メディアへと発展していきます。

そのため、私達は社会や学術の発展に資する新しい価値を創出するとともに、その実現に向けて課題と克服法を提案していきます。

 

本研究室のメインストリーム

 

本研究室は、教員・スタッフに加えて、学部4年、修士課程、博士課程の学生十数名で構成されていいます。上記の先進技術を創出するため、研究分野が関連する企業・研究機関・学会などと連携しながら、学生の専門性の深耕に注力するとともに、教員の視野の拡大に努めています。

学生の皆さんには、研究活動を通して専門技術を修得するだけでなく、学び続けることの重要性を認識して、その姿勢をずっと持ち続けて欲しいと考えています。

 

デモ写真

本研究室で試作したフレキシブル液晶ディスプレイ

 

主な研究対象

ソフトマター、液晶、高分子、複合膜、ジェル、単分子膜、有機半導体、光拡散板、発光材料 /

フレキシブルエレクトロニクス、印刷塗布工程、ロールツウロール工程、表面制御、結晶性 /

フレキシブルディスプレイ、ストレッチャブルディスプレイ、反射ディスプレイ、立体ディスプレイ、

フレキシブルセンサー、撮像用光学フィルター、スマートウインドウ、圧力センサー、有機トランジスタ /

映像情報、五感、感性、認知科学、ヒューマンインタフェース、人間工学、情報メディア

 

主宰 藤掛 英夫