人材育成の基本方針

 

今後の大学教育は、高度な学術的専門性を有する学位取得者を養成するだけが目的ではありません。自ら困難な課題に取り組んで斬新なアイデアや克服策を創出して、新たな文化や世界を切り開くフロントランナーを育成することが求められています。そうした人材・逸材は、国内外の研究機関のみならず産業界でも大いに活躍が期待でき、社会変革のパラダイムシフトを先導するコアパーソンになります。

電気情報物理学科キャラクタ:青葉山に生息するオオタカのヒナ

世界に羽ばたく研究者・エンジニアとして巣立つ日まで

 

  研究教育の特質

大学研究室における教育では、人知を越えるもしくは正解がないような超難問や、道筋がまったく見えない未踏の課題に、果敢に挑戦して突破する能力を養成しなければなりません。心が折れそうな困難に直面しても、最後まで粘り強くやり抜く力(情熱と根気)を養成することは、大学の学術研究のみならず企業の技術開発においても、ますます重要になっています。

国内産業の技術レベルが、キャッチアップ時期を過ぎて成熟期を迎えた今こそ、既存の概念を打ち破り、新たな価値を創造していく人材が必要です。これは明確な「学びの質の転換」で、大学に課せられた教育目標の1つです。大学の研究室では、今後の社会に役立つ学生の教育すなわち人材の育成が、研究の遂行とともに大きなミッションになっています。

 

夏景色

夏のメタセコイア(青葉山キャンパス)

 飛翔! 無限の可能性の空に向かって

 

  養成すべき能力と資質

本研究室では、実際の研究現場において、科学技術に関わる学術研究活動を実践することにより、学生の教育を進めます。民間企業でいう実務を伴う実践教育(OJT)です。具体的には、技術の動向分析・論文調査・計画・実験/計算・考察・学会発表・学位論文に関わる指導やゼミ活動を通して、学術的な研究や最先端技術の開発に携わりながら学術分野の専門性を高めていきます。同時に、研究を展開するため周辺分野を含む広い視野、豊かな発想を生む創造力、論理的思考力、リーダーシップのなど、研究者・エンジニアとしての基本的な資質を培います。また、困難にひるむことなく、少しでも高見を目指してねばり強く取り組む精神力も養います。そのためには、モチベーションとして新たな知識を得ることの喜びや、使うことの楽しさを体感してもらうことが必要です。

 

ノコンギク3

ノコンギク(青葉山キャンパス)

毎日の研究は地味ですが、コツコツ一歩ずつ

 

  教育と学位

工学教育で大切なことは、単に知識を吸収するだけでなく、それを活かす能力を獲得することです。学生の専門性・創造性を養成することで、社会に貢献できる研究者・エンジニアを育成・輩出することを目指します。上記の総合的な研究教育活動を、教員が一丸となって遂行することで、社会に役立つキャリアパスとしての学位取得にも繋げていきます。

 

 

フキノトウ(青葉山キャンパス)

冬さえ越えれば